長期不在のガレージも本当に安心!?
オートバイの盗難被害が後を絶たない訳ですが、ガレージハウスやガレージ小屋でバイクを保管してる人にとって切実なのは、狙われたらバイクを盗まれるだけじゃ済まない!ってこと。
それはガレージをこじ開けられる被害も合わせ、つまりはお家をぶっ壊された挙句に大切なバイクを盗まれる可能性があることを意味します。
僕たちがバイクガレージを造る動機は、もちろんバイクを愛でながらガレージライフを楽しみたいという思いもありますが、やはり最大の理由は安心してバイクを保管するためだったはず!
でもお家のガレージなら安心!と言い切れますか?
生活してれば仕事や旅行で1週間くらい家を空けることもあるでしょう。
そんな時、簡単に侵入できて簡単にバイクを持ち出せるガレージじゃとっても不安!
せっかくバイクガレージがあるなら、或いはこれからバイクガレージ造りを計画するなら、長期不在でも安心できる保管庫としたいですよね!
ということで
今回のトピックは3つ!
- 100%の安全はない!バイクの盗難件数と検挙率の実態!
- バイクガレージでやっておきたい防犯対策おすすめ7選!
- すぐに使える!バイクの盗難防止アイテムおすすめ5選!
について詳しく解説していきます!
この記事を読むことで、ガレージへの侵入防止とバイクの持ち出し防止の二段構えで、愛車が盗難されるリスクを下げることが出来ます!
建設業会社員|二級建築士|愛車XL883L
バイクガレージが大好きな趣味ブロガー。住宅&建設業界で30年の現役会社員。2015年に木造30坪ガレージハウスを建てたスポスタ乗り。「作り手×売り手×買い手」としての経験を活かし、全方位的な視点で「バイクと楽しむガレージライフ」を提案するブログ『メリーガレージ!』を運営中。
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ガレージづくりを始めよう!
後悔しない100%の安全はない!バイクの盗難件数と検挙率の実態!
バイクを盗もうとする輩は、旅行の留守中や事前に下調べをした空き時間などを狙う、用意周到な犯行グループと、不十分な計画性でやや衝動的な犯行を試みる連中とに分けられます。
バイクガレージに保管しているバイクをわざわざ狙ってくるのは、おそらく前者!
あっけなく被害に遭わないよう、相当の心構えや防犯意識を持って盗難防止に努めましょう!
盗られたら5人に4人は戻ってこない!
警視庁がまとめた発表によると、2022年のバイク盗難における認知件数は7,913件で、1日に20件以上に相当する被害が確認されています。
一方で、同データによる同年のバイク窃盗犯の検挙数は1,458件と、実に18.42%程度の検挙率という悲しい実態。
これは、
バイクを盗られたら5人に4人以上が戻ってこない!という現実を表しています。
バイク盗難件数は年々減少傾向にありますが、日本自動車工業会の二輪車統計資料によると、そもそもバイクの保有台数も70万台以上減っているので、何かしらの成果があったとは判断できません。
また、近年は原付バイクの減少が盗難件数の減少と一致してるとの見方も有力で、決して中型や大型バイクの盗難に対する安心感が高まった話じゃないと思って、防犯に取り組んだ方が良さそうです。
バイクガレージでも100%安心できない!
バイクの盗難対策に関するあらゆる手段の中で、最も効果的なのはバイクガレージに格納することで間違いありませんが、プロの窃盗団に狙われても安全かと言うと、そうとも限りません。
警視庁の住まいる防犯110番のページでまとめられたデータによると、侵入窃盗の認知件数による発生場所別では、戸建住宅が最も多い約12,000件で全体の33%を占めています。
安全性の高いガレージ保管とは言え、留守中の自宅に侵入されてしまったら青空駐輪と何ら変わらないので、特別安心できる根拠にはならないでしょう。
むしろ侵入経路や逃げ道の確保として、シャッター等のガレージドアや、ガレージに付いている小窓は最も狙われやすく、バイクがお目当ての窃盗犯にしてみたら正に一石二鳥。
バイクガレージだからと言って決して油断せず、二重三重の盗難対策をするのがおススメです!
窃盗犯の行動心理やリスクを考えてみる!
捕まれば最高で懲役10年の重罪となる窃盗罪において、それでもなおバイクを盗もうとする輩の気持ちは到底理解できませんが、窃盗犯が警戒している点を逆説的に推測することは有益。
バイク窃盗犯が特に気にしてるのは「窃盗に要する時間」と「手離れの良さ」だと考えられます。
リスクを冒してでもバイクを盗みにくる行動心理を理解し、少しでも盗難防止に役立てましょう!
短時間でケリをつけたい
時間がかかるほど捕まる可能性が上がるので、窃盗犯は手際よくバイクを持ち出すためだけに特化した手法で、最短の経路で、最小限の行為で犯行に及ぶと思われます。
たとえどんなに頑丈なロックが施してあっても、台車に車輪を載せれば楽々と動かせて、あとは小型移動式クレーンや油圧式ゲートであっという間にトラックの荷台上へ。
また、下見の段階で地球ロックと知っていれば、油圧カッターや充電式グラインダーくらいは持ってくるでしょう。
それでも盗難防止がいくつも施されていたり、想定外の盗難防止装置があったりすると、窃盗犯にとっては時間や手間のかかる要因となって途中で断念してくれるかも知れません。
とにかく手際よく持ち出させないためには盗難対策の数が重要!
短期間で処分したい
転売目的で緻密な計画を企てる窃盗犯は、盗んだバイクの手離れの良さも念頭に入れるでしょう。
なぜなら、物的証拠と成り得るバイクそのものを手元に長く置いておくことは、それだけ捕まる可能性が高くなるという事だから。
すぐに裏ルートで買い手が見つかりそうな人気車種、生産終了の絶版車種、希少価値の高い旧車などは、特に狙われやすいと言わざるを得ません。
▼標的にされやすい車種一覧(例)
輸入車 | ハーレーダビッドソン BMW ドカティ トライアンフ |
ホンダ | CBX CB |
カワサキ | Z ゼファー W H2 KZ |
スズキ | GS GSX カタナ |
ヤマハ | RZ XJ |
中古市場における高額な販売価格は、窃盗犯が狙う価値を示す指標にもなるので、輸入車全般と国産人気車種をお持ちの方はくれぐれも安易な保管は避けましょう!
パーツだけ盗られるケースも!
盗難の抑止力と物理的な対策は異なる!
犯人逮捕はあまり期待もできないし、仮に盗まれたバイクが見つかったとしても損傷してる可能性も高いので、まずは簡単に盗まれない対策が重要!
窃盗犯にバイクを盗ませないという点に限ると、以下の対策はあまり意味を成さないので、物理的な盗難対策と併せて検討するのがお勧めです。
監視カメラ
抑止力としては一定の効果が見込める監視カメラですが、窃盗犯が顔面丸出しで犯行に及んでくれるとも考えにくいので、バイクが盗まれた過程を後から確認できるという程度でしかありません。
GPS
GPSは盗まれたバイクを見つけられる可能性に期待が持てますが、窃盗犯は足が付かないように予め発見して取り外したり、特殊なカバーを掛けてトラッキングを不可能にしたりします。
イモビライザー
イモビライザー付きのバイクは、合鍵だけじゃ始動ができないので盗難に対して安心感がありますが、窃盗犯が別にエンジンをかけて盗むとは限らず、そもそも鍵なんてぶっ壊します。
人目が多い場所
人通りが多い場所でも、業者のフリして白昼堂々と犯行に及んだりするので抑止力とはならず、まして自分が思っているよりも他人は自分のバイクに興味ないので目撃者としても期待できないです。
バイクガレージでやっておきたい防犯対策おすすめ7選!
せっかくバイクガレージを造っても、容易にガレージへ侵入されてしまっては意味がありません。
毎日しっかりとやるのは面倒だとしても、数日間お家を空ける際には絶対にやっておきたい!おすすめのセキュリティー対策をまとめます!
ガレージドアの施錠を増やす
バイクを盗もうとするヤツはいずれ、外側か内側からガレージドアを開けてバイクを運び出すことになるので、まずはここが最も肝心!
シャッターの巻き上げ式やオーバースライダーなど、ガレージドアの様々な開閉タイプに合わせて施錠方法や数について吟味し、少しでも窃盗犯が諦める可能性を高めていきましょう!
たとえば、外側の施錠箇所が二ヵ所(鍵穴が2つ)あれば、その分だけこじ開けるのが面倒だと思わせることが出来ます。
また、ガレージと住居部分で往来できるなら、外側からは確認できないガレージドアの内側施錠を付け足すことで、窃盗犯に想定外の時間ロスを与えることが可能です。
当たり前ですが、ガレージ内から住居部分への出入口は厳重に!
巻き上げ式の一般的なシャッターなら、台風対策も兼ねたシャッターガードがおすすめ。
窓の開閉を二重ロックにする
近隣住宅との位置関係によっては、ガレージの窓が窃盗犯にとって良い死角となり、侵入路として狙われるケースも想定できます。
ガレージ内にさえ侵入できちゃえば、内側からガレージドアを開けてバイクを持ち出すことも容易になるので、割れにくい網入りのガラスはマスト。
防犯フィルムを貼ってガラスが割れにくくするのも有効で、さらにマジックミラータイプにしたり、ブラインドやカーテンで室内の様子を分からなくすることも防犯上、効果的です。
それでも中央の施錠は開けられてしまうことも想定できるので、窓の上下で外側からは見えない位置に追加のロックでさらに防犯性を高めましょう!
とにかく侵入に手間をかけさせれば、それだけ窃盗犯が諦める可能性も高くなります。
強力粘着で簡単に取り付けられ、ワンタッチで引き違い窓の左右どちらも開かなくする二重ロックがおすすめ!
人感センサーライトを取り付ける
もしも誰にも気づかれることなく、物静かにガレージ内への侵入を許してしまった場合を想定して、次は窃盗犯を撃退する対策を検討しましょう!
基本的に窃盗犯は暗闇に紛れて逃げ切りたいので、自分でコントロールできない明るさを嫌い、夜明けが早い夏場や足元の悪い冬場の犯行を避けがち。
この時、ガレージの外側に設置するソーラー電池の人感センサーライトは、窃盗の抑止力として期待できますが、風や野良猫にも反応しちゃうので、逆にガレージ付近の様子を分かり易くすることも。
そこでおススメの手法は、人感センサーライトをガレージ内に設置すること!
ガレージ内に侵入しようとした時、室内が急に明るくなった方が窃盗犯としては驚きます。
ガレージ内であれば風や野良猫に誤作動する心配もない!
電池式なら電源を気にしなくて良いので、窃盗犯が慌てて消灯しようにも手が届きにくい、高い位置に取り付けるのが良いでしょう。
人感センサーアラームを取り付ける
ガレージ内に侵入してしまった窃盗犯を撃退する次の手段は「音」です。
犯行に及ぶ時間帯が深夜とは限りませんが、それでもガレージ内で響き渡る警報の中では、バイクの窃盗を続けることを困難にするでしょう。
センサーアラームは比較的安価な市販品も多いので入手しやすく、バイク盗難の抑止力としてはバツグンのコスパを誇ります!
大切なことは、窃盗犯にとってそれが「何の音なのか」を分かりにくくすることなので、本体が見えにくい足元の高さに設置するのが良いです。
些細な音にも敏感になる窃盗犯の撃退効果に期待。
センサーライトと同じくこれも電池式でチョイスすれば、センサーの通る位置で好きな場所に取り付けることが可能。
動体検知カメラを取り付ける
ガレージハウスやガレージ小屋を持っている人にとって、ガレージ内に侵入された時点ですでに建物としては相当の被害を被っている可能性も。
仮にバイクが無事だったとしても、シャッターや窓は壊されているかも知れません。
犯人を捕まえるのは容易ではありませんが、それでも手掛かりは少しでも多い方がいい!
そんな時、動体検知してスマホに通知してくれるペット用の見守りカメラは、価格の割になかなか優秀なので防犯カメラとしてもおススメです。
離れた場所でも瞬時に映像データを確認できるので、状況次第ではその場から警察への通報も検討できます。
スマホを通じて音声も出せるので、生の声で威嚇できるよ。
電源やWi-Fi環境が必要なのでガレージのコンセント計画と併せて検討しましょう!
地球ロック用のアンカーを埋設する
タイヤに通したチェーンやワイヤを一緒に引っ掛ける地球ロックは、言わずと知れたバイク盗難防止の原点にして頂点です!
地球ロックは、バイクのタイヤを浮かせて台車に乗っけて運び出すことを困難にするので、マイガレージでは絶対に採用しておきたい盗難対策。
ガレージの土間に埋め込む地球ロック用のアンカーは、後からの施工が難しいのでガレージを造る時点で検討しておきたいですね!
窃盗犯にとって厄介なのは、この手のアンカーは切断の切り込みが複数回になるというところ。
だからと言ってチェーンやワイヤの方を切断しようにも、最近の防犯ロックは頑丈な商品も多いので、一筋縄ではいかないでしょう!
時間があればどんな対策も突破されちゃいますが、手間が掛かる盗難対策は抑止力バツグン!
設置する場所を決めるのが悩ましいですが、長期間お家を空ける時だけ使うとすれば意外とどこでも何とかなります。
ホームセキュリティーを申し込む
ガレージだけに限らず、家全体としてのセキュリティーを検討したいのなら、セコムやALSOKといったホームセキュリティーも有効な選択肢です。
ホームセキュリティーは、高度な防犯機器とスマホへの通知機能が有益ですが、何よりもすぐに駆け付けてくれるという点が最大の安心ポイント!
ただし、初期費用や月額は複数年の継続利用を前提に試算することになるので、一度導入を決めたら変更が容易じゃないというデメリットもあります。
どのホームセキュリティーを選ぶかは、各社のセキュリティー内容と併せ、3年間くらいの合計金額を試算して比較するのが良いでしょう。
すぐに使える!バイクの盗難防止アイテムおすすめ5選!
バイクガレージとしてのセキュリティーは後々考えていくにしても、まずは現状でバイク自体の盗難防止をしておきたい!という人も多いはず。
そこで!
ここでは今すぐにでも簡単にできる、おすすめのバイク盗難防止アイテムをご紹介します!
バイクカバー
僕はガレージ内であっても長期間バイクに乗らないのであれば、バイクカバーを掛けるべきだと思っています。
理由は2つあって、1つはバイクの保護を目的としていますが、もう1つは外から覗き込まれた時に何のバイクか分からない方が、衝動的な窃盗犯に狙われる可能性を下げられるからです。
たっぷり大きめのバイクカバーなら、リスクを冒して盗む価値のあるバイクかどうかを分からなく出来るのでおすすめ!
車輪ワイヤーロック
タイヤのホイールスポークを通して輪っかを作って施錠するだけの仕組みですが、バイクの盗難防止と言えばまずはコレ!と言われるほど基本中の基本。
切断されなくても台車にタイヤを載せれば持ち運ばれてしまうので、理想は動かない物と一緒に固定する地球ロックや、2台一緒に施錠する方法。
ただし、例えどんなに切断されにくい商品であったとしても、絶対に切断されないという事ではないので、盗難防止としてはあくまでプラスアルファ的な意味合いで捉えることが大切です。
ブレーキレバー・ロック
ブレーキレバー・ロックは、駐輪時にブレーキをかけた状態を維持することで、前輪を動かすことを困難にする防犯グッズです。
前輪のブレーキレバーを引いた状態でグリップと固定して施錠するだけという簡単装置で、コンパクトで携帯性も良く、ツーリング先でしばらくバイクを離れる際の盗難防止としても重宝します。
ただし、ブレーキパッド等のパーツに少なからず負荷を与え続ける可能性や、グリップに跡が付くこともあるので、長期間の使用はお勧めしません。
ブレーキディスク・ロック
車体を損傷させてでも盗む価値ありのバイクとして狙われたら厄介ですが、個人的には現状で最強の盗難防止だと思えるブレーキディスク・ロック。
ロック解除しないとタイヤを動かすことができず、さらには車体を傷つけずに切断するのがほぼ不可能という、シンプルながらも強靭な構造です。
せっかくなら振動を感知してアラームが鳴るタイプがおススメで、音量の目安としては地下鉄の車内が80dB(デシベル)で、電車通過時のガード下が100dBと言われているのでご参考に。
後付けロック用アンカー
バイクガレージを造った時に地球ロック用のアンカーを失念してしまった人には、後付けのアンカーという方法をご提案。
コンクリート土間に後打ちするアンカーの精度を確保するのは難しく、重量と回しにくいボルトも相まって設置には若干、苦労するとは思いますが、その分、盗難を困難にしてくれます。
チェーンやワイヤーでタイヤを固定するなら、やはり地球ロックにした方が安心度が増すので、バイクガレージには是非とも採用したいところ!
まとめ:バイクガレージでやっておきたい盗難対策について
あなたの大切なバイクは、窃盗犯から見ても魅力的なバイクとして映っている可能性があります。
でも、バイクガレージがあるから盗難の心配なし!なんて甘く見ていると、取り返しのつかない事態も招きかねません!
しかもバイク用のビルトインガレージや、離れのガレージ小屋を持っている人は、ただバイクを盗まれるだけじゃなく、何かしらお家の一部を破壊される可能性が高いので要注意!
防犯対策としてはまず、簡単にガレージへ侵入させないこと、次に簡単にバイクを持ち運ばせないことの2つが重要です!
簡単にガレージへ侵入させないコツ
- ガレージドアの施錠を増やす
- 窓の開閉を二重ロックにする
- 人感センサーライトを取り付ける
- 人感センサーアラームを取り付ける
- 動体検知カメラを取り付ける
- 地球ロック用のアンカーを埋設する
- ホームセキュリティーを申し込む
簡単にバイクを持ち運ばせない基本対策
- バイクカバーをかけて目隠しする
- 車輪にワイヤーロックをする
- ブレーキレバー・ロックをする
- ブレーキディスク・ロックをする
- 後付けロック用アンカーを設置する
盗難被害に遭って後悔しないよう、可能な限りできるだけ対策をしておきましょう!
それではまた!
楽しいガレージライフを♪
To Be Continued