【独立型】離れにバイクガレージ小屋を作るメリットとデメリット
全ライダーの憧れ、ガレージ小屋!
大切なバイクを保管する最上のカタチ、それがガレージ小屋ですね!
住居部分とは別に「離れ」として建てるガレージ小屋なら、家族に気兼ねなく趣味に没頭できる、とっておきのバイクライフ空間が楽しめます。
また、アウトドアリビングとしても有用で、家族でバーベキューなど、憩いの場としても活用できたらガレージライフの楽しみもマシマシ!
そんなライダーにとって憧れのバイクガレージ小屋ですが、できるだけDIYで造ってみたい!という声も多いのではないでしょうか。
趣味と実益を兼ねて、DIYでのバイクガレージ小屋づくりが楽しめたら、バイク乗りにとっては最高のイベントになります!
しかし、敷地内に別棟で建てる小さなバイクガレージ小屋と言えども、実は様々な法規制も関わってくるので、たとえDIYであっても注意が必要。
離れにバイクガレージ作りを始めるなら、メリットとデメリットをしっかりと理解しておきましょう!
ということで、
今回のトピックは3つ!
- 離れに造るバイクのガレージ小屋はとっておきの秘密基地にしたい!
- DIYでバイクのガレージ小屋を増築するメリットとデメリット!
- ガレージ小屋づくりで建築確認申請が不要となる5つの条件とは?
といった内容について詳しく解説していきます!
この記事を読むことで、敷地内に建てる離れのバイク小屋のカッコ良さを知ると共に、せっかくのガレージが違法建築とならないよう、注意してガレージ計画を進めることが出来ます!
建設業会社員|二級建築士|愛車XL883L
バイクガレージが大好きな趣味ブロガー。住宅&建設業界で30年の現役会社員。2015年に木造30坪ガレージハウスを建てたスポスタ乗り。「作り手×売り手×買い手」としての経験を活かし、全方位的な視点で「バイクと楽しむガレージライフ」を提案するブログ『メリーガレージ!』を運営中。
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ガレージづくりを始めよう!
後悔しない離れに造るバイクのガレージ小屋はとっておきの秘密基地にしたい!
バイク乗りならみんな、愛車を大切に保管したい気持ちは一緒で、それが憧れのガレージ小屋ともなれば、より一層愛情を注げること間違いなし!
一棟づくりであるガレージ小屋だからこそ、DIYも併せてガレージライフを検討したいですね!
ずっと作り込んでいくガレージ小屋
最初からすべてDIYで作り上げる猛者もいますが、構造に関わる箱ものはプロの業者が作って、あとの続きはDIYで、という人も多い印象です。
いすれもガレージ小屋の上級者たちは、快適なバイクライフへの飽くなき探求心もあわせ持つライフスタイルの達人。
敷地や母屋との位置関係を考えながら辿り着いたガレージライフには、きっと真似したいアイディアがたくさん詰まっているでしょう!
組立キッドで挑戦したい!
一からすべてをDIYで作ることは無理だとしても、カッコいい組立式のキッドを選べば、理想のガレージ小屋が自分で造れちゃうかも知れません。
土間や基礎の生コンを手練り生成までする人は稀ですが、プロの業者へ依頼するところと自分で作り上げるところを分けてみるのもおすすめ。
もちろん組立式とは言っても、専門業者にすべてお任せするのもアリなので、自分で無理のない範囲でバイクガレージ計画を進めましょう。
プロにすべて任せるという選択肢も
プロの専門業者にすべて依頼し、自分でやるのは飾り付けがメイン!というのも全然あり。
バイクガレージに特化したブランドの中には、大型バイクの取り回しもラクチンにしちゃうターンテーブルがウリ、という商品プランも!
こういった機械設備や電気系統を建物に組み込むのは、なかなか自分では出来ない作業なので安心感が違いますね!
DIYでバイクのガレージ小屋を増築するメリットとデメリット!
敷地内にバイクのガレージ小屋をDIYで造ることのメリットとデメリットをまとめました。
DIYのスキルや知識、安全性を十分に考慮し、計画的に進めることが重要です。
DIYでガレージ小屋を建てるメリット
そもそも日曜大工やDIYが趣味であれば、数ヶ月かかろうとガレージ小屋造りは楽しいはず!
DIYで造ることで、自分の好みに合わせたカスタマイズが可能なので、サイズ、色、設計など、あらゆる要素を自分で決めることができます。
また、プロの専門業者に頼むよりもコストを抑えることができ、自ら手掛けることで、完成後のガレージハウスに対する満足感が格別です!
- 趣味としてのDIYを長期間で楽しめる
- 自分のペースでじっくりと造り込める
- 自分が望むデザインや色彩が手に入る
- 全体の工事費を安くすることが出来る
DIYでガレージ小屋を建てるデメリット
一方で、DIYでバイクガレージの小屋づくりに挑むとなると、専門業者に頼む場合よりも大きく時間と労力がかかります。
DIYで造るにはそれなりのスキルと知識が必要ですが、建築に関する経験がない場合は、計画や収まりに問題が生ずることも。
特に建築作業の安全性に関する知識がない場合は、作業中に怪我や墜落の危険性もあるので十分な検討が必要です。
- 1人だと完成までに時間がかかる
- 仕事や家庭の事情で毎日取り掛かれない
- 工具や資材の買い足しが予想される
- 各種申請や手続き、確認の手間がかかる
- 構造上、欠陥が生じる可能性がある
- 不具合があっても誰も保証してくれない
- 作業中、怪我や墜落の危険性がある
ガレージDIYの解説はこちら!
いろんなDIYで建てること自体は違法ではない!?
お家の敷地にガレージ小屋をDIYで建てること自体は違法ではないし、何ならお家自体も自分で建てることが可能です。
ただし、自分の土地だからと言って「ちょっとこのスペース勿体ないからガレージ作ろう!」なんて好き勝手に建物を建てることは出来ません。
それは建築基準法に適合していることや、電気・給排水設備工事に必要な資格を有しているなど、満たさなければならない条件がいくつもあるから。
建築確認申請を出して建築確認を受け、確認済証の交付を得ることができれば問題ないですが、建築確認が不要なパターンを押さえることで、DIYでの検討も視野に入ります。
★ガレージ作りの関係法令を詳しく解説!
ガレージ小屋づくりで建築確認申請が不要となる5つの条件
本来、すべての建築物は建築確認申請が必要であり、確認済証の交付を受けなければならないのですが、例外(緩和)もあります。
前項の規定は、防火地域及び準防火地域外において建築物を増築し、改築し、又は移転しようとする場合で、その増築、改築又は移転に係る部分の床面積の合計が十平方メートル以内であるときについては、適用しない。
建築基準法第六条2 より
上記に示す前項の規定とは「確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。」ということを指しているので、この要件を満たせば「確認申請が不要」と解釈できることに。
建築確認申請が不要なパターンを要約すると、以下の条件をすべて満たした場合となります。
- 10㎡以下の建築物であること
- 防火地域・準防火地域以外の地域
- 敷地内に一棟目の新築ではない
- 用途上不可分である
- 母屋と合計の建ぺい率・容積率をクリア
上記すべてがクリアされること!
以下、①~⑤まで詳しく解説。
①10㎡以下であること
まず、増築して建てようとするガレージ小屋の床面積が「10㎡」以下でなければなりません。
10㎡とは約3坪。
大よそ6畳間と同じ面積です。
10㎡を超える床面積の小屋を建てようとする場合は、建築確認申請が必要ということ。
10㎡は軽自動車や小型車、バイク1~2台ならガレージのスペースとして申し分ないでしょう。
②防火地域・準防火地域以外の地域
次に「防火地域・準防火地域」以外の地域であることが条件となります。
お住まいの行政に確認して、ガレージ小屋を増築しようとしているその土地がどれに該当するか確認しましょう。
なお、防火地域・準防火地域であれば、たとえ10㎡以下の増築であっても建築確認申請が必要。
この場合、母屋と離れを一括りにした建築物の延焼ラインより外側にある窓を防火戸にしなくてはならないなど、いくつかの対応が必要となります。
③敷地内に一棟目の新築ではない
そして「増築・改築・移転」であることです。
この意味は「その敷地に一棟目となる新築」は建築確認申請しないとダメですよ、ということ。
つまり、既にある住宅の付属物としてガレージ小屋を建てるのであれば、その他の条件と合わせて確認申請が不要になる場合があるよ、という意味です。
したがって何も建ってない敷地にガレージ単体を新築する場合には確認申請が必要になります。
ちなみに用途地域が「住居専用地域」であれば、そもそもガレージ単体での建築が出来ません。(住宅の付属物ならOK)
④用途上不可分であること
建築基準法には「1つの敷地には1つの建物」という原則があります。
ここで言う1つの建物とは「キッチン・トイレ・浴室」のすべてが揃った建物の事を指し、これを「用途上可分」の建物と呼びます。
一方、「キッチン・トイレ・浴室」がすべて揃わない建物は「用途上不可分」の建物となります。
前述までの①~③をクリアした上で、用途上不可分なガレージ小屋を増築しようとする場合は建築確認申請は不要。
しかし、上記の水回り3点セットを備えた「用途上可分」となるガレージ小屋を増築する際は、1つの敷地に2つの建物がある状態となるので、土地の分割または文筆をしなくてはなりません。
- 分割…確認申請の手続き(図面で敷地区分)
- 文筆…登録登記の手続き(各所有者を登記)
※分けられたそれぞれの敷地が建ぺい率や容積率、接地道路の幅をクリアする必要あり。
⑤母屋と合計の建ぺい率・容積率をクリア
住宅と同じ敷地に増築する建物を一般的に「離れ」と呼びます。(建築基準法で「離れ」の定義はありません)
通常であれば、母屋はすでに建ぺい率や容積率をクリアして建てられているはず。
ここに「離れ」を増築する場合、母屋の床面積に増築分の床面積を加算して建ぺい率や容積率をクリアする必要があります。
なお、建ぺい率や容積率を遵守することは建築確認申請が必要か不要かを問うものではなく、クリア出来ないから確認申請が必要になるという訳ではありません。(クリアできなければそもそも建てられない)
ちなみに前項の「用途上可分」として増築する場合は、分けられた敷地のそれぞれで建ぺい率や容積率をクリアする必要があります。
いずれにしても、増築しようとしている土地の用途地域や建ぺい率、容積率はお住まいの行政で調べてみることをお勧めします。
餅は餅屋という選択肢も考慮!
ここまで読んでみて「なんだか面倒くさそうだな」と感じたら、無理せず専門業者やハウスメーカーに相談してみましょう。
ひとまず資料請求や見積だけなら無料なので別に損する話ではありませんが、ガレージのある家づくりで絶対に後悔しないためには、ひと手間かけた情報収集が本当に大切です!
バイクガレージに特化した企業も沢山あるので、気になる会社は日々チェックしておくことが大事!
まとめ:離れのガレージ小屋が違法建築とならないために!
ライダーならみんな、自宅の敷地内に離れのバイクガレージ小屋が欲しいと憧れを抱くことと思います。
何なら離れのガレージ小屋こそ、バイクライフの王道にして覇道ではないでしょうか。
僕の場合は土地が狭かったので、ビルトインで1階の一部にバイクガレージを組み込んでお家を建てるしか出来なかったのですが、ガレージ小屋に対する憧れは今でもあります。
これからバイクのガレージ小屋を検討できる人が羨ましい限りですね♪
だからこそ、そして同じライダーだからこそ、失敗しないでほしいと願います。
DIYで造るにしろ、プロの業者に依頼するにしろ、ぜひこのブログを参考にカッコいいバイクガレージを手に入れて下さい!
まずは情報収集と情報整理をもって夢をカタチに変えていきましょう!
それではまた!
楽しいガレージライフを♪
Fin